介護の仕事を始めたいけれど、資格を持っていないし人間関係も不安…
無資格でも介護はできるって聞いたことがあるし、オープニングスタッフからやってみようかな。
そんな方に向けて私が体験した事を踏まえて解説していきます。
札幌の介護施設でオープニングスタッフになったらどうだった?

ユニットケア施設でのオープニングスタッフとして採用され皆でイチから運営していきました。
新規の施設ですので、先輩・上司・利用者さん全員知らない方々でしたので不安もありました。
何をすれば良いのかわからないフワッとした感じがあります。
他のサービス系アルバイトの求人では「みんな初心者だから安心!」というのを見かけますが介護は逆です。
介護の現場が全員初心者だと危ないですものね。
実際は経験者が一定数配置されますので、安心ですよ。
無資格でも介護職はできる?

施設によりますが、もちろんできます。
介護福祉士や実務者研修は資格ではありますが、免許ではないからです。
求人の職種欄に書かれるワードは
・介護職員
・ケアワーカー
・看護助手
・生活支援員
などです。
微妙な言い回しもあるので最後に補足しますね。
もしお仕事を始めてみて介護職員を続けたい!
と思った際には資格取得の費用を援助してくれる施設もあるので面接の時に確認するのがオススメです。
資格があると手当が付きますので収入が上がりますよ!
介護福祉士手当の相場は1万円が多いのではないでしょうか。
一番気になるのは人間関係ですよね

メリットとして
いわゆる「お局様」がいません。
おばさん職員に多いのですが、少し気持ちが強すぎる方というのも存在しますよね?
介護職員のストレスを限界にまで追い込んでしまう原因は、人間関係であることもしばしばあります。
そんな人間関係がまっさらな状態からスタートできます。
気疲れしながら頑張らなくても済みますよ!
人間関係がフラットで対等なので、問題なくやっていきやすいです。
デメリットとしては
仕事の流れやスタッフの割り振りをイチから作っていくので、教育係もスタッフ・利用者さん両方の特性把握をしながら現場を回すことになります。
一進一退しながら現場を作っていくので仕事は進みづらいです。
しかし、2週間程度で大まかな流れや人員配置ができあがります。
3ヶ月程度しますとほとんどの業務がスムーズに回るようになるので心配しなくても大丈夫ですよ!
大変と思った具体例2つ

利用者さんの特性や排泄サイクルを把握していかなければなりませんので、情報収集が大変でした。
【利用者Aさんの例】
Aさんは認知症のため入浴拒否が強く暴力もあり。
しかし、浴室前まで誘導できれば拒否がかなり軽減される方でした。
健康であった頃にはお風呂が大好きだったというのがわかりました。
この情報は、誘導方法のトライアンドエラーと家族へのリスニングを繰り返して導き出します。
こういった情報はあまり記録に書かれないのです。
【利用者Bさんの例】
Bさんは認知症があるものの、明るく朗らかな方でした。
しかし、頻尿な方で認知症があるのでトイレを失敗する事も時々あります。
集める情報は
トイレに行きたいサインを発見する事。
適切にトイレが使用できるかの確認。
排泄サイクルは記録をしつつ把握。
こういった情報を集めるのを最初の2週間は全員に対して行いました。
ユニットひとつにつき利用者さんは10人いますので、特性と排泄サイクルの把握に忙しくなりますよ。
それを過ぎれば通常業務としてのルーチンができあがるので、かなり負担が減ります。
施設の大変さがまんがでわかる参考記事はこちら
ブラック施設を避けるためにここをチェック

時々月給30万くらいの求人がありますが、札幌の施設介護職員の相場ですと22万程度だと思います。
責任が小さく高収入という事はありえませんので相場を大きく離れる求人は避けるのが無難です。
実体験として、15万〜30万まで可能!みたいな書き方をしている所に入っても最初の15万から上がることはまず望めませんでした。
勤続1年につき時給がプラス10円だった事もありましたので、その求人を避けましょう。
賃金の程度を判断する目安としては、駐車場の車がチェックポイントです。
古くてボロボロの車が多いのか、それともサビなど出ていないキレイな車が多いのか。
高級車は役職が上の方々でしょうから判断材料にはなりません。
もっとも、ボロボロの車と高級車のみの場合ですとブラック臭ムンムンなので避けるのがベターですけれど。
人間関係を感じ取るには、施設見学した際に案内役以外の職員を見るのがポイントです。
現場にいる職員たちが生き生きと働いているのか。
それとも疲れ切った表情をしているのか。
これを見るだけでも少し施設の人間関係が掴めます。
現場の介護職員は何に疲れているのか?
多くの職場と同じく人間関係が大きく割合を占めます。
パワハラ上司の存在もありますが、援助が困難な利用者さんばかり受け入れる現場もあります。
どちらにしても疲弊していきます。
職員が生き生きとしているならば、その施設はある程度安心しても良いのかなと思います。
良いケアができるのは健康であればこそですよ。
オープニングスタッフの楽しかった事

全てをイチから作りますので、利用者さんのためになると思ったら「何でもあり」でした。
楽器を持っている職員達によるユニット内でのプチ演奏会を開催。
大音量ですので、他のユニットからクレームが来てしまいましたが楽しかったですよ。
1回限りにはなりましたが利用者さん達は楽器の生演奏を好む方が多く、涙をこぼされる方も。
やって良かったんだと思えました。
やや経ってから、大正琴を扱える利用者さんが自宅からそれを持ち込み演奏してくれるようになりました。
こちらは音量が控えめの楽器ですので周りに迷惑がかからず、利用者さん達の良いレクリエーションになりましたよ。
食事の進まない利用者さんに間食でホットケーキを作ってあげたい。
しかしホットケーキミックスがなく、小麦粉やチョコなどあり合わせで作成。
「うまいなぁ〜」とパクパク食べてもらえたので嬉しかったのを覚えています。
利用者さんとの距離が適度に近くなりやすいのもオープニングスタッフならではです。
お互いが新しく不慣れな環境に置かれていますので、仲間意識とは少し違いますが近い感覚を覚えます。
介護職の雰囲気がサクッと知れる本を紹介したこの記事も参考にどうぞ。
求人情報の補足

補足として、先程の求人職種には介護職員なのかどうかを判断しづらいものがありましたね?
解説します。
言葉のイメージ通り介護職員です。
似た言葉でソーシャルワーカーがありますが、こちらは相談業務を担当します。
余談ですが、英語でcare workerと表記すると介護福祉士を指します。
介護士はcare giver。
看護師の助手としてベットメイクやオムツ交換などを担当する介護職員です。
看護師は看護師免許が必要。
無資格者では違法ですのでできません。
生活支援員は生活の支援がメインの介護職員です。
生活相談員は相談業務がメインで、現場にはおらず事務所や各家庭を回っています。
社会福祉士の資格が無くても、違法にはなりませんが入社がかなり難しいです。
以前に社会福祉士資格を持っていなくても可という求人に応募し落ちました。
介護福祉士資格でもいいよってお話だったのですが、難易度は上がりますよね。
介護をする職員であれば誰でも介護職員です。
介護福祉士は名称独占資格でして、それを名乗るには介護福祉士資格が必要になります。
違反すると違法行為ですので罰金もあります。
名乗れるだけ?
いいえ、現場にて「私は介護福祉士ですよ」と利用者さんに伝えると信頼関係を築きやすくなるメリットは大きいですよ。
自分が何者なのかを明示できると「資格を持っている」「知識と経験がある」と判断してくれる事が増えますので、話がスムーズに進む事が多いです。
それでは今回はこの辺で。
0円で資格取得ができる求人サイトはこちら
コメント